甲状腺
甲状腺の問題を考えるうえで重要なことは、甲状腺ホルモンの数値が正常なら甲状腺機能異常がないという考え方をやめる事です。
甲状腺ホルモンの量が正常でも働きが弱ければ、全身としてはうまく機能しません。
その事を適切に説明しているのがこの本です。
これに関してはどうしてもよい日本語の本がないので、これをご紹介しました。
Hypothyroidism Type 2
M.D. Starr Mark
明らかな甲状腺機能低下症なのにも関わらず、甲状腺機能のホルモンの血液検査が正常な方をどう診断するか。
著者のマーク・スター医師は、甲状腺ホルモンの数値が正常でも効きが悪い場合があることを、インスリンが効きにくい2型糖尿病になぞらえて、2型甲状腺機能低下症と命名しています。
2型甲状腺機能低下症について詳細な解説。
英語ですが、粘液水腫などの症例写真が豊富でわかりやすい。
中の写真を見るだけでも、「甲状腺機能低下症」
になるとどのような顔貌になるのかがよくわかります。
是非中の写真だけでも見て頂きたい傑作本です。
Kindleで手に入ります。
甲状腺は受け皿である受容体とのかかわりが深いため、このような2型の甲状腺機能低下と、副腎ホルモンや女性ホルモンなどとの関連を考える事が臨床では欠かせません。
これらについては、分子栄養学実践マニュアルの中で詳しく説明しています。